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本ブログは、医療空間における権力構造や、そこに生じる心理的な嫌悪感・ざわつき等を分析・考察するものです。特定の医療機関や従事者を非難・攻撃するつもりはありませんが、記事の性質上、医療現場の生々しい実態や直接的な表現が含まれる場合があります。ご自身の心身の状況に合わせて、無理のない範囲で閲覧をご判断ください。詳しくはサイトポリシーをご一読ください。
こんにちは、御簾納です。
前回、婦人科の待合室で息を潜める「付き添いの彼氏や夫」の話を書きましたが、今回はそれに少し関連した、私の個人的な笑い話をノートから引っ張り出してみます。
私の妻は、比較的あっけらかんとした性格で、自分の身体の不調やクリニックでの出来事を割とオープンに話してくれる女性です。
これは、二人目の子どもを妊娠し、妻が産婦人科に通っていた時のこと。ある日、妻は当時3歳だった息子を連れてクリニックへ行きました。
その日の夜、妻は少し恥ずかしそうに、しかし笑い話としてこう教えてくれました。内診台に乗って診察を受けている最中、足元にいた3歳の息子に、無邪気な大きな声でこう指摘されたのだ、と。
「ママ、お股丸見えだよ」
微笑ましい家族の風景に聞こえるかもしれません。しかし、これを聞いた私の心の中に湧き上がったのは、「ひどく滑稽な嫉妬心」でした。
社会において厳重にタブー視され、カーテンで隠蔽されている究極の禁足地。夫である私ですら一度も立ち入ったことのないその密室に、3歳の息子はあっさりと入り込み、あの電動内診台の上の無防備な光景を(無邪気とはいえ)真正面から目撃したわけです。「自分もそれを見てみたかった」という、父親らしからぬ嫉妬がほんの少しだけ胸をよぎったのを否定できません。
念のため断っておきますが、別に妻の裸を見たかったという話ではないです。それなら、わざわざ他の患者の視線を気にしながらクリニックに付き添う必要もないわけですからね。(というか、そのまま内診室に乗り込んだりしたら、さすがに犯罪です。)
要するに、私が入れない場所に3歳が入れたということが、どうにも面白くなかったのだろうと思います。我ながら子どもじみた話ではあります。
夫は「男のまなざしを持つ脅威」として待合室からすら排除されるのに、無性的な存在である子どもは、あの結界をひょいと越えていきます。しかも本人にはまったく自覚がない。ズボンを履かせるのにも苦労するような人物が、婦人科の内診台の足元に立って、堂々と実況までしている。
それを聞いて、いい歳をした父親が悔しがっているわけですから、なかなか情けない話ではあります。まあ、事実なので仕方がないのですが。
その息子も、今ではずいぶん大きくなりました。まだ、あの日のことを覚えているのかどうか、聞いたことはありません。おそらく、きれいさっぱり忘れているのだろうと思います。
覚えていたら覚えていたで、なかなか気まずいでしょうから、それでいいのかもしれません。
それでは、また気が向いた時に。


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