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本ブログは、医療空間における権力構造や、そこに生じる心理的な嫌悪感・ざわつき等を分析・考察するものです。特定の医療機関や従事者を非難・攻撃するつもりはありませんが、記事の性質上、医療現場の生々しい実態や直接的な表現が含まれる場合があります。ご自身の心身の状況に合わせて、無理のない範囲で閲覧をご判断ください。詳しくはサイトポリシーをご一読ください。
こんにちは、御簾納です。
ふと気づけば、このブログも100回を突破しましたね。本当に長い間、婦人科という空間の重苦しさについてネチネチと語り続けてきましたが、ここでちょっと初期の頃を振り返ってみたいと思います。
記念すべき第2回(No.002)のブログで、私はこんなことを書きました。
「デリケートゾーンという言葉は、女性の身体をタブーとして隠蔽するためのオブラートだ! この言葉が見えない壁を作っているのだ!」
……いやぁ、若かったですね(笑)。眉間にシワを寄せて、社会の隠蔽構造を鋭く突いた気になっていました。
しかし、あれから月日が流れ、現在のドラッグストアやネットの広告を見て、私は過去の自分に全力でツッコミを入れたくなりました。
「おい御簾納、資本主義と美容業界をナメるな。隠すどころか、とんでもないVIPルーム(超巨大市場)に魔改造されてるぞ!」と。
というわけで今回から、この「デリケートゾーン」という日本特有の奇妙な魔法の言葉について、無駄な熱量をもって超深掘りしてみたいと思います。歴史的背景や男女の違いなど、全4回の短期連載でまとめる予定ですので、気楽にお付き合いください。
さて、第1回目のテーマは「そこまでやるか! 果てしなき美容錬金術」です。
昔は、デリケートゾーンのケアといえば「専用の優しい石鹸(ソープ)で洗う」くらいのものでした。これだけでも「へー、専用の石鹸があるんだ」と感心していたのですが、今の過剰なケア市場は完全に私の理解を超えています。
最近のラインナップを見てください。
専用のソープで洗った後、お風呂上がりには「専用の保湿ローション」を塗り、さらに黒ずみを防ぐための「専用・美白美容液」を重ね塗りする。ここまでは百歩譲ってわかります。
しかし、最近では「デリケートゾーン専用のシートマスク(パック)」や、極めつけに「専用のフレグランス(香水)」まで売られているのです。
いやいやいや、ちょっと待ってください。
顔のスキンケアすら「オールインワンゲル」で10秒で済ませる女性が増えているこのタイパ時代に、絶対に誰の目にも触れない股間に、洗顔・保湿・美白・パックの4ステップのフルコースを施すんですか!?
それに「専用の香水」って、一体誰に向けて香らせるんでしょうか。まるで、絶対にガレージから出さない高級車に、毎日高級なワックスを塗りたくっているような異常な熱気を感じます。
「マンコ」や「陰部」という生々しい言葉のままであれば、絶対にこんな市場は生まれなかったはずです。「デリケート(繊細で壊れやすい)ゾーン(領域)」という、世界遺産や自然保護区のような響きを与えたことで、ただの身体の一部が、あたかも「厳重に保護・管理すべき国宝」へと昇格してしまったのです。
名前を変えるだけで、ただの石鹸の値段が3倍に跳ね上がり、美容液が飛ぶように売れる。言葉の持つ魔法(あるいは錬金術)の凄まじさに、ただただ圧倒されるばかりです。
さて、次回はこの「デリケートゾーン」という言葉自体が、一体いつ、どこからやってきたのか? その歴史的背景に迫ります。
それではまた、次のふとした違和感の前で、お会いしましょう。


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