Sさん

空間と装置

【No.057】分厚いカーテンの向こう側 —— 敗北からの反撃と、空間社会学の真の幕開け(最終回)

こんにちは、御簾納です。Sさんが身を呈して突きつけた現実と、妻が語った「チクワの穴とエロティシズム」の残酷な真理。それらを前にして、私は一度完全に筆を折ろうとしていました。「男の暴力的なまなざしが浄化されていない社会において、安易に空間をオ...
空間と装置

【No.052】空間社会学の敗北 —— 内面化された『オスのまなざし』と防空壕の正体

こんにちは、御簾納です。前回、私はSさんとの対話の中で、無意識のうちに自らの「オスとしての本音」を露呈してしまい、彼女から致命的な宣告を受けました。「女性がどれだけ無機質な検体になりきろうとしても、男の視線がある限り、それは性的な記号として...
社会とジェンダー

【No.051】「私のは綺麗ですか?」の絶望と、致命的な失言 —— Sさんとの対話(4)

こんにちは、御簾納です。前回、私は掲示板で見つけた「無菌の呪い」について書きました。そして最後に、掴みきれない尻尾が一つ残っている、とも。その話を、そのままSさんにぶつけてみました。彼女たちが検診の前に何度も身体を洗っていること。頭では検体...
権力と医療倫理

【No.049】概念の分断と視覚の漂白 —— 10万ルクスの無影灯の下で

こんにちは、御簾納です。Sさんとの対話は、器具による物理的な暴力から、さらに一段深い「空間の欺瞞」へとメスを入れていきます。女性たちが婦人科において最も根源的に抱いている「恥ずかしい」という感情の発生源。それは、子宮や卵巣といった「見えない...
権力と医療倫理

【No.048】ラテックスの手袋 —— 『触れているのに触れていない』絶対的断絶(Sさんとの対話3)

こんにちは、御簾納です。電動内診台による同意なき開脚、視覚の剥奪、クスコによる冷たい拡張。機械や金属による暴力性を語り終えた後、Sさんは医療空間に存在する「もう一つの極めて薄い壁」について言及しました。「器具を使わない触診のとき、先生がゴム...
空間と装置

【No.046】金属の侵入と聴覚の拷問 —— Sさんとの対話(2)

こんにちは、御簾納です。Sさんとの対話は続きます。「空気に触れる」という剥き出しの現実を強いられた直後、内診台の上の女性には「分厚いカーテン」が引かれます。私はかつて(【No.040】で)、このカーテンは患者のためではなく、医師が感情を切り...
空間と装置

【No.045】待合室の疎外感と、自動開脚のパラドックス —— Sさんとの対話(1)

こんにちは、御簾納です。Sさんからの「綺麗事抜きの現実を直視する覚悟はあるか」という最後通牒を受け、私は数日後、彼女の婦人科検診に付き添うことになりました。もちろん、男である私が診察室の奥まで入るわけではありません。私は待合室まで同行し、検...
空間と装置

【No.044】妻たちの『消去法』とデザイン論への逃避 —— Sさんからの最後通牒

こんにちは、御簾納です。一連の考察は前回【No.043】でひとまずの区切りとし、このブログは記録として残しておくと宣言したばかりでした。しかし、私は早々に自らの不明を恥じ、再びこの重苦しい空間の扉を開けなければならなくなりました。休載期間中...